【アニメ映画】怪盗グルーシリーズ【ミニオンズ】
もうミニオンズだけ眺めて暮らしたい。
手始めに観たのがスピンオフの「ミニオンズ」。もう一発KO。ミニオンズ可愛すぎ。造形自体はそんなに好みじゃなかったから心に刺さってなかったけど、この映画一本みてしまうとミニオンズの可愛さにやられてしまう。
「あくまで子供向け」という感想をよく目にするけど、子供向けにしながらも大人も鑑賞に耐えられる作品を作り出すのはどれほど難しいと思ってんだコラァ!!!
彼らは「悪党のボスに仕え、喜ばせることに幸せを感じる」習性をもってるけど、モデルは羊かな?
私はボブ推しです。「キングボーーーブ!!」が反則。ぬいぐるみを大切に持ってるのもたまらん。ちょっと「ひつじのショーン」のティミーみたいですよね。私も最恐のボスになってミニオンズたちに囲まれて暮らしたいよ。ラスト、怪盗グルーの存在を知らなかったので「??」でしたが、知ってたら相当嬉しい終わり方ですねあれ。
「怪盗グルーの月泥棒」「怪盗グルーとミニオン危機一髪」
「ミニオンズ」はどうやらスピンオフらしいぞ?と気がついてすぐ観ました、怪盗グルーシリーズ。ミニオンズに目をつけられたボスは、主にミニオンズのせいですぐ滅んでたのに、グルーは滅んでないからすごいね。
グルーは「もう終わった人」扱いされてる・お母さんとの親子関係はうまくいってない・コンプレックスが強いなど、失うものがない状態なので、悪い意味で自由に好き勝手に振舞ってる。三人の里子に対しても、最初は命令をして従わせようとする。
当然上手くいかないし、仕事も同じことをしてるとどんどん行き詰まっていく。でも彼は逃げなかったし、チャレンジしたから現状を突破できた。あっぱれ!
「ミニオン危機一髪」ではミニオンズの可愛さやアクションが大幅に盛り込まれてて楽しいのなんの。
怪盗グルーのミニオン大脱走
既存の三作を観終わってもミニオンズを眺めて暮らしたかったのでサクッと映画館でみてきました。今作はミニオンズの出番は少し減ってます、が、出ているシーン全てが最高。囚人ミニオンの可愛さ異常。尖らせた唇最高。
この映像暇さえあればみてます。
今回の敵役は、悪党子役として栄光を極めるも、成長して飽きられたため、本物の悪党になった男。彼は人生の栄光時代を再び得るために破壊行為をする。彼は自分の全盛期だった子供時代の時に流行った歌やファッション、ダンスで武装する。(マイケルジャクソンの『BAD』をBGMにしたアクション最高)
それって今のアメリカの「偉大なアメリカを再び!」というスローガンを皮肉ってるのかな?
そんな「昔の栄光を再び!」と暴れる敵を、「終わった人」でありながら、現在と折り合いをつけて生きるグルーが倒すのは胸が熱くなりました。しなやかさってこういうことだよ。
敵のおもちゃたち(大量)とミニオンズ(大量)がぶつかりあって戦うシーンがあったら500点でしたが、残念ながらそれはありませんでした。
ありそうだったのに…!!!
けど「オニオンズ」のポスターは素晴らしいと思います。
また続きが楽しみだなー。2020年ですってね!
ミニオンズの習性について(追記)
その時代の凶悪なボスにつき、彼らを楽しませることに喜びと生きがいを見出す習性を持つミニオンズたちって、労働者階級の暗喩なのではないでしょうか。グルーとミニオンズたちの関係は案外対等で、待遇改善や給料アップを主張するシーンもあります。
気に入ったボスを自らのドジでことごとく失ってきた(というか殺してきた)ミニオンズに忠誠はないし、命を投げ出すこともしない。他に自分が従うに相応しいボスが現れると結構簡単に寝返るし、ミニオンズたちを戦力としてカウントしている組織ほど危ないと思わせるくらいグレーな存在。
主人には献身的なのに、ミニオン同士だとものすごく粗末なのも労働者同士っぽい。自分がリーダーに昇格すると喜ぶし。
彼らはボスを選ぶし、媚びないで自己主張する。私がミニオンズに惹かれるのはそういうところかもしれません。
【映画】キャッチミー・イフ・ユー・キャン
「僕のことを一番理解しているのはあなた」
お父さんに認められたい、お父さんにもういいよって言ってもらいたい。
とにかくずっと「捕まるならあなたがいい」って言い続けてるようにしか見えませんでしたね!!
犯人の気持ちになって捜査をするわけで、一番彼のことを考えてるのは刑事さんなわけですよ。毎年連絡してるし。大好きかよ。とても良いBLかよ。
事実は小説よりも奇なりとはよく言ったもので。モデルになった詐欺師、手口とかを真似ただけで、その後詐欺犯罪専門のコンサルタントになったとかはフィクションでしょ?と思ってたら、そこも事実なんですね。
何十億も騙し取って豪遊してたわけですが、何をどうすればそれほどの額を使えるのか、凡人の私には全くわかりませんよ。
ディカプリオは王子様っぽい優男風な時は演技を評価されてなくて、歳をとって太ったりワイルドな雰囲気を醸してから評価されだした印象があるんですが、この頃も充分素敵な演技してるじゃないですか!
心に弱さを抱えた犯罪者の役がうまいのはこの時からだったんですね。
女性も男性も、美人はワイルドな汚れ役をこなさないと一人前にみられないのはキツイなぁ。(美人じゃなかったらそもそも目にもいれてもらえませんけどね、世知辛い)
【映画】最終絶叫計画
【邦画】横道世之介
同級生、友達、好きだった人
「横道世之介ってやつがいてさ」
前情報一切なしで観たんですが、「さわやかな青春群像劇かな?」と思ってたので、だいぶミステリタッチで驚きました。最初時系列がバラバラになってるのに気づかなかった。
穏やかで激しい波があるわけでもないのに引き込まれる不思議。
俳優陣美しすぎ問題
高良健吾が美しすぎるせいで、平凡な男感がない!けど、動作とかセリフとかがきちんと平凡な男をしてる。昔観たらバカだなってイライラしたかもしれないけど、歳をとった今だと可愛らしいよ…。
吉高由里子は話し方があまり好きじゃないんだけど、この作品だと超可愛い!
浮世離れしたお嬢様感がすごいよかった。だから現代でふつーの人っぽくなっちゃってたのがすごい残念だったなぁ…
綾野剛はゲイ役多いですね。
「あの人今、何をしているのかな」
SNS全盛の今、その問いは秒で答えが出る時代ですね。歴代恋人とか職業とかもわかりまくって情緒もへったくれもなくてとても良い。
私も「昔の同級生だったあの子、今何してるのかな」と思ってフェイスブックで検索しようとしてみたことがありますが、一人の名前も出てこなかったので全く調べることができませんでした。過去を捨てた女だから仕方ないとはいえ…
因縁の相手を調べると心臓に巻いたジャッジメントチェーンが作動して死ぬので、そちらもやってません。
【映画】ジュマンジ
今すぐ割って燃やせ!!!!
埋めるとか沈めるとかダメ!!!!今すぐ割って燃やせ!!!!!
というのが一番最初の感想でした。
あと色々起こる前にサイコロ振りまくったらダメなのかな。
というふうに突っ込みながら楽しく観れるいい映画でした。
えらく見覚えのある美少女だと思ったらキルスティンダンストだった。この人は本当に顔が変わらず、そのまま成長したんだなー
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の時もそのまんまだったもんな。
ロビンウィリアムズは少年の面影を残した笑顔の演技がすごい。
私生活が荒れてたらしいけど、なんとなくわかる。
普通の生活ができる人には出せない表情のような気がするのは、彼が優れた俳優だったからなんだろうな。
ほぼ自殺のような死に方をした人でも、映画の中ではきらきらと輝いている。
それが俳優のすごさで、映画が存在する意義の一つなんだろう。
【映画】シェルブールの雨傘
「あなたの雨傘はわたしよ」
一卵性の母と娘、恋人ではなく母親を選んだ娘のお話。
どうもこのお母さん、問題から目を背けがち。
お金がなくて自分の店が潰れそうだという時に「髪型を変えれば…」とか言って美容院に行こうとするのなんかもう、見てられない。
(しかしその後の髪型も変わってないママである)
娘の恋人との年齢を理由に反対してるけど、娘の結婚相手が気に入らないだけ。
娘が金持ちな紳士に見初められたらさっさと結婚させるし。
本当はその相手と自分が結婚したかったのを、娘を使って叶えてるのが嫌な感じです。
ジュヌヴィエーヌを見初めた宝石商、妊娠しててもあっさり結婚するって言うあたりほんとすごいね…
「この夢はあなたとじゃないと叶えられないものではない」
けどそんな母親も娘も悪いとは思えないんですよ。女性が抱いていい夢なんてほとんどなかった時代だろうから。
恋人のギイの夢は「ガソリンスタンドを持つ」なのにヒロインであるのジュヌヴィエーブの夢は「子供の名前はフランソワーズ」
この「母になることが女の喜び」みたいなのがね!真綿で首を絞められるような気分。
あとその夢、別に相手が誰でも叶えられますよね…
選べる夢と別れ方の違い
ここからは「LA LA LAND」との比較になります。なぜなら「LA LA LAND」の元ネタが「シェルブールの雨傘」であると聞いたからです。(若干ネタバレします)
両作とも「好きだけど別れなければいけなかった二人」がテーマだけど、根本的に違うのが「別れの理由を受け入れられたか否か」
シェルブールの雨傘では兵役(政治)と家庭の台所事情という、自分ではコントロールできない事情が別離の原因だから、彼らは納得できていない。
LA LA LANDは互いの夢と野望を叶えるためという、自分たちで選んだ別離だから、彼らは納得している。(しかも夢を叶えている!)
このアップデートのされ方は本当に好きです。今の自分の生活を肯定できてれば幸せ。そして肯定のためには納得は不可欠。
LA LA LANDがミュージカルじゃない!と批判されてたのはシェルブールの雨傘がイメージソースだという話が広まったせいかも。
なにせシェルブールの雨傘は全編歌いっぱなし!(踊らないのでミュージカルではなくオペラだという話もありますが)
「シェルブールの雨傘」は色使いが本当に綺麗で勉強になるので、たまに見返したいですね。
原色と原色の組み合わせなのに喧嘩してなくて、上品。けど家の果物は超不味そうに見える。なぜだ。
ファッションも可愛くて真似したくなりますね。ジュヌヴィエーヌが着てたコートはバーバリーでした。
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【小説】あのこは貴族
東京に確実に存在するが、秘密にされている貴族と、決して交わらない庶民について
何代も前からお金持ちで、政治家先生もたくさん出ている家の出身で、幼稚舎から慶応。話すと感じがよく優しいが、秘密主義。よく見るとハンサムだが昔からずっと同じであろう坊ちゃん刈り、それが今回の王子様。
オザケンもそんな感じだな…
一部舞台が慶応だから、桐野夏生様の「グロテスク」と通ずるところも。
呪いを断ち切れ革命を起こせ
王子様もお姫様も、単なる舞台装置なので自我はいりません。自我が産まれたら発狂します。
【注意】まぁまぁネタバレします。
結婚は単なるシステムの一つなのに「結婚さえすれば幸せになれてすべて解決」と思わされているところに地獄がある。
いやーよい作品でした!!!貴族階級である華子の察してちゃんぶりにかなりイライラしたけど、その描写も見事だし、ラストの爽快感が最高!
山内マリコさんの作品のいくつかは、王子様を中心にして様々な女の子が周りにいるという構図。「ここは退屈迎えに来て」は読んでて頭を抱えました。
女の子たちは革命を起こして呪いを断ち切れているのに王子様だけは呪いの連鎖に組み込まれたまま。
ざまぁと思うのが半分、「自らを救えよ!お前が断ち切らないと完全なる革命にならないんだよ!」と襟を掴んで揺さぶりたいのが半分。
王子様という存在もシステムの一部だから、自我が目覚めちゃうと王子様じゃなくなるのですが…男の子の方が保守的な傾向は強いみたいですね。
女の子はお姫様から自力で立てる人間になれるんだけど。マイノリティなせいかな。
地方出身アウトサイダーな私は楽しく嬉しく読めたけど、貴族階級の人たちはどんな感想抱くのかとても気になります。
周りに貴族いないから確かめる術がないけど。
創作だとわかっていてもビリーバビリティ(作品の中の説得力)が抜群。
本当に頭にきたのが、祖母が言う「離婚した女は一生不幸になる(立派な男に嫁がないと幸せになれない)」という発言。これは呪い。
自分がなくて人に察してもらわないと生活できなかった華子が、その呪いをぶち壊せたのは本当に嬉しかった。ふふっと笑えるエンドをいつも用意してくれるところがすごく好きです。