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【心理学】顔は口ほどに嘘をつく

読み始め、最初のテストは5問正解(でも一瞬よりは長く見てたから正解率低い)
口元ばかりを見る癖があるようで、眉毛の形や歪み方をきちんと見ていなかった。
「おでこを出すと幸せになれる」という言葉は、「おでこを出すことによって眉が見えやすくなり、感情の行き違いや誤解が減るからストレスが少なくなる」ということなのかもしれないと思う。

感情表現は普遍的であり、文化によって異なるものではない

西洋に住んだことがなく、映画も観たことがない人達と、英語を話しアメリカのスクールに通う学生達に感情表現のテスト(様々な表情を撮った写真を見せ、この人はどういう状態かと説明してもらう)を行ったところ、文化の差を超えて大多数の人が同じ判断を下した。翻訳による問題があるにも関わらず、文化が異なっても、同じ表現に異なった感情を割り振る例は一度もなかった。性別による変化もなし。

感情の表明は条件反射で起こる

例えば一人で運転している時に事故に遭いそうになったら、驚いた顔をする。
  1. 感情は私たちの安全にとって、極めて重要だと思われる物事への反応であり
  2. 感情は素早く始まるので、それを引き起こす心の中のプロセスに、私たちは気づかない。

感情には引き金がある

人が怒る時には、様々な理由がある。寝不足や空腹といったフィジカルな理由や、怒りやすい性格、日々のストレスや相手と長期間揉めているために怒りを感じやすくなっている、といった「現在の問題」以外に、怒っている人が過去に受けたことで怒りの引き金が引かれている可能性もある。怒っている人は、過去のシナリオを再演しているのである。
例:何かうまくやれなかった時には父親が必ずからかう家庭で育つ(父親は冗談半分)
→人生のかなり早い段階で「一人の力ある人間が自分をからかうことを通してさげずむ」というシナリオが、情動喚起データベースに書き込まれる
→その後長い間、誰かが自分をからかう気配を感じると、怒りを持って反応する

引き金の力を弱めるには

  1. 自分をそんなにも怒らせているものが何かを突き止める(怒りの理由を自覚しないうちに感情は自動評価される)
  2. 自分が怒りに駆られた時に気付いた時や指摘された時に、記録をつける→記録しているうちに、過去の記憶への紐付けに気付く可能性がある

感情と気分の違い

感情ははるかに短く、気分は長い。
気分は特定の感情を喚起しやすい。苛立っている時、怒る機会を探しはじめる。
また、気分に自覚は産まれにくいが、感情は気付き、原因を特定することができる。

持続時間で判断するとわかりやすい
感情→数秒で消えることもあれば、数分続くこともある
気分→数時間、もしくは1日・2日と続くこともある
性格的気質→その人の持つ傾向。鬱気質の人は悲しい気持ちや憂鬱な気分を抱きやすい等

怒りは怒りを呼ぶ

怒りの連鎖は急激にエスカレートしていく危険性がある。相手の怒りにムッとせずにはいられない。とくに相手の怒りに正当性がなく、独りよがりのものであればなおさら。
他人の怒りはもう一つの怒りの原因とみなすことができる

人が期待に反した行動をする時も、怒りに駆られる場合がある

実は愛する人ほど最も私たちを傷つけ、失望させやすい。
恋愛の初期、恋人のイメージを勝手に膨らませ、理想化したイメージに相手が従わないと怒りを覚える。
知らない人よりも親密な人に怒りを示す方が自然だと判断するためかもしれない。
一番気にかけてる人に最大の怒りを覚える一つの理由は、彼らが私たちのことをよく知っている人間だから。
私たちの恐れや弱み、何が私たちを傷つけるかを、それらの人たちは知っている(と思い込んでいる)

怒りのバリエーション

かすかな苛立ちから激怒まで幅広い。
憤慨→独りよがりの怒り
拗ねる→受け身的な怒り
激昂→忍耐に忍耐を重ねた結果
復讐→過去にされた仕打ちに対する怒りの行動だが、一定の時間がおかれ、自分のされた仕打ちより過激な行動となって現れる
恨み、憎しみ→普段は忘れていても、対象に触れると再燃する怒り。長期的に抱くもので、化膿し、忘れられなくなるものもある。恨みが心の中で熟成されると復讐となる可能性も。

相手が怒りの表情を出していても、あなたに対して怒っているかどうかはわからない

たいていの感情の表情は半秒〜4秒続くが、だいたい2秒が平均。表情の持続時間は感情の度合いの強さに比例する。
わたしたちは人がなぜ怒っているかをわかっていると思いがちだが、その解釈が当たっているとは限らない。(例:注意したことで怒った表情を相手が浮かべていても、注意されたことが不服なのか、注意されるようなことを自分が行ってしまったことに対する怒りなのか、他者は特定できない)
即座に問題を解決する必要があるときは、怒りをクールダウンさせないと、問題の特定や解決策を練ることに集中できず、怒りをさらに煽ることにしかならない。

恐怖の表情を読み取った時の対処法

何が感情表現を産み出しているかわかっていると思い込まないように注意する
恐怖という感情表現がなされた状況の流れから原因を割り出すことはできるが、他にまったく異なる原因があるかもしれないという可能性を考えずに、感情の原因がわかっていると思い込む過ちを犯す可能性がある。

楽しい感情 

愉しむ→最も単純な楽しい感情の一つ
満足→すべてがこれでいいと思え、何もする必要がないと感じる時。気が楽になる。
興奮→真新しいこと、挑戦心を掻き立てられることへの反応として生じる。単独で感じられることもあるが、怒りと混じって激怒にはったり、恐れといっしょになって強い恐怖になるなど、しばしば他の複数の感情と混じり合う。
安堵→自らを脅かす感情が引いていくときに覚える
驚き→まれにしか感じられないことと、理解できないものに圧倒される感情。強烈で、楽しい状態。持続時間は非常に短い
エクスタシー、至福→自己を超越する歓喜の状態。強烈なものであり、かすかにだけ体験できるものではない
高揚感→人の善良さ、親切心、思いやりなどを感じさせる思いがけない行為を目にした時に経験する暖かい感情。高揚感に触れるとより良い人間になろうとしたり、利他的な行為をしたくなったりする。

達成感について

子が親に与える達成感もある。
ユダヤには子が何らかの成果を収めた時、親が喜びを感じる体験を言い表す「ナチェス」という言葉と、それに関連した「クグェル」という言葉もある。

ナチェス→子供だけが親に与えることができる、喜びと誇りがないまぜになった強烈な感情(オリンピックで自国の選手が活躍した時に観客が感じるものと同じかもしれない)
クグェル→子供や孫の成し遂げたことで、強烈な誇りを感じ、顔を輝かせること 

喜びの表情「笑顔」笑いと顔の筋肉

口角を引き上げるだけでは喜びの表情とならない。正直な喜びの感情は大頬骨筋と眼輪筋がいっしょに収縮する表情となって顔に現れる。
眼輪筋を意図的に収縮させるのは難しいので、眼輪筋が動いていれば心から笑っていると判断できる。
非常に辛い状況に対面していても、眼輪筋を動かして笑うことができる人は回復が早い。

楽しくない「笑い」

お世辞笑いのような唇だけの笑い、会話の最中同意を示す笑いなどの他に、窮地に立たされた際に「笑ってこらえる」こともある。
それは面白くない感情を認め、自分が批判を浴びても笑っていられる潔い人間であるということを示している。

顔は口ほどに嘘をつく

顔は口ほどに嘘をつく