【出産】無痛分娩
無痛分娩とは
点滴で陣痛促進剤を入れつつ、脊髄に麻酔用カテーテルを入れ、痛みを緩和しながら行うお産のこと。私が受けたのは、正確には「和痛分娩」なので痛みは完全には消えない。しかしかなり消耗は少なかったのではないかと。
無痛分娩のメリット
人工的に陣痛を起こす計画分娩なので、日にちを決め打ちできる。
自然分娩は陣痛や破水がきてから産院に向かうため、いつお産になるかわからない。陣痛はあまりの痛さに涙が出たので、あの痛みを我慢しながら公共機関使って大きな入院セット持って病院に行くとか、なんて酷い仕打ちをしているんだと心底思う。
無痛分娩のデメリットとリスク
デメリットは金銭面。私が受けたところは一日につきプラス10万円。
無痛分娩は無保険なオプション(麻酔を管理する麻酔医さんを拘束する)なので一日につき10万円プラス。
「まれに陣痛促進剤が効かない人がいて、一日で済まない場合は一日につき10万円プラスされる」という説明を聞いた時から「一日で済ませてくれ頼む」と神に祈っていた。こんな時だけ神頼み。
無痛分娩を受けるまで
無痛分娩を受け付けている病院を探し、紹介状を書いてもらい産院と決定。週数的に早すぎない?と言われたけど早め予約がいいでしょ何事も。
妊婦健診はふつうに受ける。出産日一ヶ月前は毎週。
私が出産した病院では、出産予定日の一ヶ月前から胎児の大きさや子宮口の様子をみて出産日を決定。とはいえ入院日前に陣痛や破水がきたら出産になるので、前倒しで来ないようにひたすら神に祈っていた。
ざっくりタイムスケジュール
出産前日
入院し、医者から診察を受ける。子宮口がどれだけ開いているか・胎児の心拍数とお腹の張りをチェック。順調らしく、すでに3センチひらいていた。
健康優良不良妊婦&胎児だったけど、これは本当に運でしかない。
触診でグリグリやられて「痛いです」と言ったら「うん刺激してる〜」と言われ涙目。触診でこんなに痛がるなら無痛で正解!とも。
その後は次の日に備えて待機。
大部屋だけどカーテンが完全に仕切られてるから個室のように快適。ただし同室の人のいびきだけは対処できないので耳栓かイヤホンは必須。
まったくお産の実感がわかず、連れ合いが寂しくてお煎餅になってしまわないかという方が心配になるも「明日は多分代わってくれって叫ぶんだろうな〜」と思いながら就寝。
出産当日
6:30頃
陣痛室にて、胎児の心拍数とお腹の張りを測る装置をつけて待機
隣では別の妊婦さんが唸っているので、心の中で応援
前日は昼寝のしすぎと隣の人のいびきで細切れ睡眠だったため、うたたねしながら待機。
8:00
朝ごはんを食べる
グリンピースは残すが米粒は完食
8:30
連れ合い到着
陣痛促進剤を点滴されながら雑談
9:00
分娩室に移動。麻酔医さんにより、脊髄にカテーテル注射。痛くて涙目
麻酔は痛みを感じたらスイッチを押して追加するもの。5〜10分たたないと効果が出ないので、痛いと感じたらすぐ押してOKだけど、早めに入れすぎると感覚がなくなりすぎてお産が長引くと説明を受ける
麻酔医さんは「コウノドリ」に出てくる麻酔医・船越先生のようなファンキーさだった。医者のジャンルによる傾向はあるのだろうか。
10:00頃
お腹のハリが頻繁に出てくるが、痛みはなし
触診され子宮口をチェック、まだ3センチ
連れ合いに早めに昼食を済ませてもらうよう促す
11:00頃
連れ合いが昼食に出かけてから少し経って陣痛がはじまった
麻酔を打ちすぎるとお産が遠のくと説明を受けたので、我慢しようとしたけど一発で音をあげ麻酔注入ボタンを押す
11:30
陣痛頻繁に。
生理痛が酷くなった感じ。念のため入れておいた陣痛計測アプリ「陣痛きたかも」で記録したら2分半感覚で1分半ずつ陣痛がきていた。「自然分娩だとこれ記録できてる間は産めないからね〜」といわれ震える。
下半身麻酔で立てないためにトイレに行けず、尿は助産師さんにカテーテルでとってもらう
点滴で水分を摂ってるのでのどは乾かないけど意外と小水はたまっている
尿道カテーテルは違和感あれど痛くはない
おしるしも出て子宮口もさらに柔らかくなり、色々順調らしいので、今のうちに連れ合いには昼食に出てもらう。
12:00
陣痛が耐えられない痛みに。連れ合いが戻ってきて安心したのか涙が出た。
さめざめ泣いていると助産師さんから「痛みに弱いの?大丈夫?」と聞かれ「ウゥッ弱いです…というか弱くない人いないでしょ…」とうめく。
医者も助産師も「えっこの段階でこんなに痛いの?麻酔効いてない?」と驚いた様子だが、触診すると破水してるし子宮口全開(10センチ)だし、予想外に順調だった。スタッフ全員が「えっ早くね?」という空気に。
このあたりからスマホに触るどころか喋る余裕すらなし。
お産に入るので追加で麻酔を打つが、効くまでが遠い。カテーテルで小水を抜かれるとかなり楽に。この感覚もまったくなし。
13:15くらいまで
麻酔が効いてかなり楽に。お腹のハリがくるタイミングでいきむ。
上手いとおだてられ調子にのる
連れ合いの「イイヨーイイヨー」という合いの手に笑いそうになるが、本人は大真面目に励ましてくれてるとわかるので耐える。
13:30くらい
ハリの間隔が開いてきた
麻酔のせいか痛みに耐えてた疲れか朝6時起きのせいか(多分全部)眠くなってきたが、眠いと言える空気ではない
もうちょっと頑張っていきむか吸引するかどうする?と聞かれたので、さっさと終わらせるために吸引をお願いする。次のお腹のハリが来る前に会陰切開されるも、麻酔で痛みなし。
13:40
吸引で爆誕、超元気!頭に吸引の跡がボッコリついててウケる
ほんとに「Wow」(槇原敬之)しか言えない、というか私は引いてた
連れ合いの方が喜んでいる
赤子と母親が一番びびるんじゃなかろうか
16:20まで
切開を縫ってもらったり赤子と添い寝したりと休憩。
麻酔が効いていて自力で歩けないが、陣痛促進剤と麻酔による早め出産のためかなり消耗は少ない。
皆無駄に苦しめられすぎているのではないか?
男も出産する世界だったら絶対に無痛分娩も保険適用になってる。子供産め産め言う政治家は全員お腹に子供サイズのスイカを入れて股から引きずり出すべき。
16:41
下半身の麻酔が抜けておらず自力で立てないため、車椅子を押してもらい大部屋に移動。
6時の夕食まで間食の許可をとったため、おやつやウイダーinゼリーをモリモリ食べる。昼食は麻酔のために食べられなかったから空腹も空腹。疲れか目のまわりが重い。
18:00
夕食にがっついたら目のまわりの重みがとれる。病院食ンマーイ
食後は子宮収縮と痛み止めの薬を飲む。
20:00
面会時間終了、連れ合い帰宅。
明日からは赤子の奴隷となるので、今のうちに無痛分娩の記録をブログにまとめる
産後初めて歩く。麻酔切れてきたのもあって十メートル歩くだけでつらい!
漫画喫茶で出産した子なんて診察受けてないわ麻酔ないわでどれだけ不安だったんだろうか。
20:30
血圧と体温と子宮の収縮を助産師さんがチェック。子宮収縮もすごく良いと聞き調子にのる。これからどうなるやらわからないけど、マッキーの名盤聴きながら寝ます。Wow!こんなことしか僕は言えなかった!
22:30
子宮収縮の痛みが出てきたので痛み止め追加。今のところ連れ合いに対する嫌悪感はないが、今後愛情曲線が下降してしまわないかが心配。連れ合いがショックのあまり割れ煎餅になってしまわないことを祈りつつ就寝。
後日、連れ合いが帰るのが寂しすぎて大泣き。産後バグが始まる。