【Jpop槇原敬之】衝撃を受けた楽曲20選
槇原敬之ファン歴20年の連れ合い(多分マッキー曲のイントロクイズやったら上位だと思う)に英才教育されること二年、私もそろそろマッキーファンを自称してもいいくらいになったのでは?と思うので、「衝撃を受けた槇原敬之楽曲」というテーマでまとめ。
衝撃を受けたわけではないけどものすごく好きな曲もあるので、そのあたりは切り離しています。ものすごく好きな曲を入れると本気でまとまらないからです。「超えろ」とか「24hr Surpermarket」みたいな、軽快な曲が超好き。
そしてもちろんこの記事は、二の腕プニ子さんの記事にインスパイアされています。
僕が1番欲しかったもの
これはファンになる前に知っていて、マッキーの曲だとは認識せずにいた曲。壮大さがピカイチ。
さっきとても素敵なものを拾って僕は喜んでいた(中略)
その人はさっき僕が拾った素敵なものを
今の僕以上に必要としている人だとわかった
この曲に頻出する「素敵なもの」は、マッキーが作った楽曲で、「素敵なもの」をあげたのは楽曲提供した相手ではないか、というのが連れ合いの弁。
結局僕はそんなことを何度も繰り返し
最後には何も見つけられないまま
ここまで来た道を振り返ってみたら
このCメロのあたりで、振り返って沢山の人々の笑顔が見えるんですよ…あっ妄想じゃないです、マッキーの曲はよく映像が「見える」んです!
あと余談ですが、マッキーはコンサートで「最近は楽曲提供したものはセルフカバーしないようにしてるんです。才能が枯れた時のためにね(笑)」と話していました。全然枯れる気のない強さと自信に溢れた美しさにノックアウトされたあの日。でも喋ると大阪のおばちゃんみたいでものすごく可愛いのがずるい。
PENGUIN
マッキーはゲイソングだなって思う歌詞が良いのですが、これもその一つ。
誰も許してくれないなら一緒に逃げようって泣いたよね
南極なら君と僕とペンギン
このメロディを初めて聞いたとき、360度に広がる南極の風景と、中央に立つ二人が見えました。見えたんだってば。
その後の「今でも時々思い出しては連れ出さなくてよかったことも愛していたのも本当だったと笑っている」でさらに目頭が熱くなります。
この曲が収録されている「UNDERWEAR」は本当に名盤。通して聴くと時系列も見えて2度美味しい。この曲の後に「LOVE LETTER」「まだ見ぬ君へ」が来るんだもの…
「PENGUIN」の次に「どうしようもない僕に天使が降りてきた」のイントロが流れてくるのは血が騒ぎます。
あとこの曲はイントロのコーラスがいいですよね。よくモノマネします。難しい。
オーケストラライブのPENGUINは、生で聴いたら身体中の毛穴から水が出て死ぬくらいのすさまじいクオリティ
祈りの歌が聞こえてくる
歌は誰の唇にもとまる
鳥がどんな枝にも止まるように
この導入で一発KOですよ。
ここまで美しい比喩があるだろうか。
言うべきか言わざるべきか
考えずに言った言葉が
吹き荒れる嵐を一瞬で呼び起こす
呪文になってしまう時もある
馬鹿なことを君になげかけて
余計なことをしゃべらせて
歌は唇から逃げて僕の世界には
祈りの歌はもう響かない
これ、経験ありすぎて辛くなりましたし
洗濯糊がアイロンに焦げる甘い香りに乗って今日も
祈りの歌が聞こえてくる
この締めで「歌で嗅覚まで刺激されるなんて…!」と衝撃を受けたものです。
この曲は、アルバム「悲しみなんて何の役にも立たないと思ってた」の二曲目に収録されていますが、一曲目の「introduction」から続けて聴くと音の広がりでさらに感動できます。
太陽
覚醒剤所持で逮捕された後、2年ほど鉛筆を持たせてもらえなかった時に頭の中だけで作ったというアルバム「太陽」の表題曲。
マッキーファンには説明不要の超名曲!
覚醒剤事件の検事が「僕もあなたのCDをいくつか持ってます。聴くと元気がでますよね」と発言したというエピソード(@Wikipedia)も相俟って、涙なしでは聴けない普及の名曲です。
今まで一度も自分に嘘をついたことがないか?
違うのに正しいとやりすごしたことはなかったか
問いかけた時僕は気付く
喜びも悲しみも全ては自分が選び心に招き入れていることに
このCメロが心を打ちます。Cメロはそれまでのメロディとは全く違うメロディなので、作曲をする人にとっては別の曲を作るほどの労力がかかるものなんだそうです。引き出しが一つ消えるわけだもんな。
ライブでも歌ってくれてますね。オーケストラライブバージョンは壮大!
LUNCH TIME WARS
そう、ヒルナンデスのテーマソングなんです。
曲のタイトルを「ヒルナンデス」と間違えるくらいに連呼しつつ、カッコよさも両立!
個人的にランチの時間の過ごし方は重要視してますから好感度も高め。
(だからスティール・ボール・ランのヴァレンタイン大統領が「私が昼食の過ごし方を最も重要視していることは知っているはずだ」と言ったときには大いに同意しましたよ)
使い終わったボールペン
撒けば足元奪うトラップ
ここで毎回笑う。強い女子はよい!
hungry spider
イントロから心を掴みにくる、圧倒的世界観。これもファンではない小学生の頃に聴いて衝撃を受けた曲です。
蝶と蜘蛛の叶わない恋物語を展開する歌詞、不気味さと切なさを併せ持ったメロディ。
この曲発売後に覚醒剤所持で逮捕されたので、覚醒剤の影響で不気味な雰囲気になったのではないかと憶測されるも「実際はタイアップドラマの雰囲気にあわせただけ」というのも天才の所業。
マッキーはタイアップの曲も名曲揃いなんですよね、「イカ大王」とか「ハトマメ」とか。
優しい歌が歌えない
まずこの曲が収録されている「エクスプローラ」は、「マッキーが逮捕された後に出した 3枚のアルバムは贖罪の意味合いが強い連作で、このアルバムから新しい一歩を踏み出しいるんだ」という説明を連れ合いから受けていました。
だからまんまと「本当にすまないことをしたと今すぐ謝りに行きたい」で鳥肌立ちましたよ。
マッキーあなた優しい歌いっぱい歌ってくれてたじゃない!!!
それ以前の
そこで僕は確かに見たんだ
総てを人のせいにして
だれでも平気で傷つけるような
もう1人の自分がこころの中で
暴れながら僕をぼろぼろにするのを
を聴いたときには、真っ暗な心の中を覗いている感覚が目の前に広がりました。
それを見透かすかのように、すぐに
夏に間に合うように木の葉は
日陰を作ろうと大きくなり
木の葉曇る小さな影を
愚か者にもわけてくれる
という、夏の木漏れ日を与えてくれるのですが。この描写があるから、次の曲である「夏は憶えている」がさらに優しく聴こえるんですよね!
このジャケのマッキーお行儀いい感じが可愛すぎると思います。
テレビでも見ようよ
マッキーは人の生活を歌った「ライフソング」をたくさん作っていて名曲揃いですがこの曲でライフソングの完成系を見た。
あまりにいい曲すぎて聴くと百発百中で泣くので頻繁に聴けません。
どんな思い出もいつか一人で懐かしむ日が来るなら
ここに来て隣に座って
一緒にテレビでも見ようよ
「一緒に生活できる時間」という、当たり前に感じてしまう貴重な時間を愛おしむ気持ちと「いつか必ず来る死別」を見つめる眼差しを表現する描写力。この一節だけで!!
パートナーと喧嘩した時にはこれを聴いてさっさと仲直りしましょう。これを聴いてもパートナーを愛おしく思えないんだったらさっさと別れて、まだパートナーが欲しければ「まだ見ぬ君へ」を聴きましょう。
まだ見ぬ君を思って部屋をシャンプーしてみたり(違)
wow
生まれてきたベイビーにあてたメッセージソング。この曲を初めて聴いたのが出産数日前で「今聴くための曲じゃん!」とテンションガン上がり。この曲自体はマッキーのお犬様の出産のようですが、細けえことはいいんだよ。
出産したての赤子を初めて見た時は、この曲の歌詞の通り「wow!こんなことしか僕は言えなかった!」
血まみれでシワシワだから実際はドン引きの「わぁお…」でしたが。
Happy birthday song
こちらは臨月に入った時に初めて聴いた曲。子供を作るかどうかは何年も「自分の【子供がほしい】という欲求のためだけに、新しい命を勝手に作っていいのか?こんな世の中に?」と葛藤していたので
絶対痛くないからと
歯医者につれて行かれて
飛び上がるほど痛かったなんて
やっぱりイヤでしょ?
だから本当のことを言うね
生きていくことは
とてもとてもとても大変だし
それが当たり前なんです残念ながら 僕らは
こんな風に色々抱えて
生まれてきたんです
そのまま何もしなければ
それなりの人生しかないんです
この歌詞を聴いた時に「そうだよな〜!私は子供にむりやり大変なことを押し付けちゃってるんだよな〜!」と再認識したものです。
そのぶん、人生を楽しめるために沢山サポートしていこうと心の褌を締め直しました。
子供のHome Sweet Homeに、俺はなる!
軒下のモンスター
これは発表当時「ゲイのカミングアウトソングだ」と話題になってましたね。
瑞々しい男子の吐露が、心を締め付ける切なさ。
突然田んぼの真ん中に
現れたUFOのように
揺れる稲穂があまりにも
似合わない君が立っていた
その時ずっと解けずにいた
謎の答えが分かった
好きになる相手がみんなと
僕は違うんだと普通に結婚して
子供を何人か授かって
それ以外は幸せとは
誰も信じないようなこんな街で僕のこの恋はどうやら
上手くいきそうにない
わかってる そんなこと
誰よりもわかっているさ
だけど譫言のように
心は君の名を呼ぶから
ばれないように心の口を
必死に塞いでいる
思わず1番の歌詞を全て引用してしまいましたが、どこも削れないよこれは!「ごめんよそんな思いさせてぇぇぇ!」と謝りたくなってしまうよ!
日本一の売り上げを誇る男性シンガーなのに、あまりそのことが有名でないのは日本のLGBTに対する理解度が低いせいか?
名曲ですが正直プロモは…あんまり…
Taking the Central Course
「軒下のモンスター」は物語によるゲイソングですが、「Taking the Central Course」は宣誓のためのゲイソングだと受け止めました。
その世界の真ん中の道を
君と一緒に胸張って歩いていきたいんだ
悪く言われれば平気じゃない
でもだからこそ その傷みを胸に
僕らは悪く言わないという
生き方を選んでいこう
祝福されないのは残念だけど
だからこそ祝福すべきものを
祝福しながら生きていこう
そのために僕らは出会ったんだ
上記の歌詞や「どこかに味方がいるなんて変な希望は持たないでいよう」に対して「私は味方でありたいな」と思いはするのですが。
でもね、そう思っても仕方ないですよね…
記憶
ファンになって初めて発表されたシングル。
過去へ意識をタイムトラベルさせるようなイントロと「覚えてるハンドクリームの柔らかで清潔な香り」「本当かもわからないけど愛されてるとあのときたしかに感じられたんだ」という歌詞。
ニベアクリームのCMソングだから「ハンドクリーム」というアイテムが出てきますが、そこから記憶に一番結びつきやすい「香り(嗅覚)」と「愛された記憶」を導き出すとは!
現在絶賛子育て中なので「子供に【自分は愛されている】という自信をつけられる親にならないとな…」と思わせてくれました。
ジャケがちょっと怖いけど、小さい頃のマッキー超かわいい。
まだ生きてるよ
いきなり「僕はまだ生きてるよ!まだ生きてるよ!まだ生きてるんだよぉ(フゥワ⤴︎フゥワ⤴︎フゥワ⤴︎)で始まる衝撃よ。
2018年のTime Traveling Tour 1st Seazon(アルバム発売に伴うツアーではなく、今までの楽曲を歌うのがコンセプト)での一発目はこの曲。
出オチかよ!!爆笑させてもらいました。
これも小学生の頃に聴いてあまりの突き抜けっぷりに驚愕した思い出。何十年か経っても覚えてるインパクト。
遅くまで仕事して彼女には知らぬうちに振られて40度過ぎの熱が出て…と踏んだり蹴ったりな主人公をコミカルに描写した一曲。
「耳鳴りもジングルベル」という歌詞からわかるようにクリスマスソング。ここまで悲惨なクリスマスソングあるかよ。
「ウチだって電気屋だっ!(まいどありっ!)」のように合いの手を入れやすいところも好きです。
わりとPVも狂ってる。
THE END OF THE WORLD
世間から認められないカップルの片方の心情を切なくも美しいメロディで歌い上げる神楽曲。
不倫か同性愛かとネット上でも議論が交わされていましたが、私は同性愛かな?と思っています。リリースは1996年ですからね、今より風当たりは強かったでしょうね…
「いつも雨だね僕らが会う日は」というサビ、メロディの美しさとマッキーの歌唱力がスパークしてて、聴くたびに胸が打たれます。
あと「この人と会う時はいつも雨だな」っていうのね…ありますよね…(雨女)
傑作「UNDERWEAR」はこの「THE END OF THE WORLD」から「PAIN」「LOVE LETTER」「まだ見ぬ君へ」と、惜しみなく名曲を放出する怒涛の流れに。
LOVE LETTER
ファンが多いアルバム「UNDERWEAR」の中でも人気の名曲。「自転車を押しながら帰る夕暮れ」のCメロでガラッと景色が変わり、繰り返された「大好きだ 大好きだって とうとう言えないまま」も違って聴こえる不思議。
この曲、たぶん「大好きだった君」を見送る1番と2番から「自転車を押しながら帰る夕暮れ」のCメロで時間がかなり経過してて、引っ越しもしてるっぽいんですよね。
前半では「夜道をバイクで飛ばし君に会いにいった」のに「自転車を押しながら帰る」わけですから。さらに過去になった、大好きだった人への気持ちは届かない…切ない…普遍的…
濡れひよこ
「ゴボウをささがきにして〜きんぴらを作るんだ〜」に驚愕。ただただ驚愕。
こんな曲作る人、いる!?しかもサビで!
確かに色々うまくいかなくて落ち込んでる時って、単純作業が心を癒したりしてくれるんですよね。それこそゴボウをささがきにするような。
あとゲームの発売日が近づいてる、なんかも。そういう、小さくても心の潤いになってくれるものをかき集めてなんとか過ごす日って人生には多いよな〜と。これこそライフソング。
この曲も2018年のTime Traveling Tour 1st Seazonで聴けて本当に嬉しかったです。ピヨピヨピヨピヨかわいい。あと「どんなときもー!」って合いの手入れてるのもかわいい。
Turtle Walk
「後ろから君が見たときに僕の背中だとわかるように」の歌い出し、ハイこれは定番すぎる名曲「どんなときも。」の「僕の背中は自分が思うように正直かい?」に対するアンサーですね!
「手にした一番より僕が欲しかったのは」で「アッ一番取っちゃった人の心情なんだ、ナンバーワンになった上で『たいしていいもんじゃないよ』って言ってるんだ」とわかっちゃったときの衝撃ったらね!
あまりにも有名な「ナンバーワンにならなくていい、もともと特別なオンリーワン@世界に一つだけの花」の見方が変わっちゃいますね!
「人を笑わずコツコツと、亀のように歩いて行こう。それが一番難しい(しかし最強)」というのはもはや人生のスタンスにさせてもらってます。体力ないから火事場の馬鹿力でないしな。
あと無理しすぎて体や心壊しちゃった人何人も見てきたので…治療中は出費もかさんでマイナスになるのに治るかもわからないしな…
人生、最後まで立ってた奴が一番強いのだ。
君の後ろ姿
真っ直ぐな、あまりにも真っ直ぐな片思いの曲。連れ合いに「昔君に対して歌ったことあるよ」と言われて一気に申し訳ない気持ちになった曰く付きの曲(だけど子供まで産んだからいいだろチャラだろ、という気持ちがあることはは否めない)
サビにかけて盛り上がるメロディに衝撃を受けました。
「壁に立てかけたホウキ」という歌詞は「Life Goes On〜like nonstop music〜」にも出てきますね。壁にホウキ立てかける系歌手。
本日ハ晴天ナリ
同タイトルの「本日ハ晴天ナリ」は名盤です、なのでこの曲も名曲です(無理矢理)
毎日ちゃんと生きるんだ
こんな青空の下でも
何一つ感じられなくなる
そんな日は必ずあるから
このように「生きていたら辛い時が必ずある」と歌いながらも
本日モ晴天ナリ
例エ雨降リデモ晴天ナリ
と、楽天的であろうとする姿。
「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」を歌にするとこうなるんだ、という感動と衝撃!
最後は
君が笑うとき君の胸が
痛むようなことなどないように
と、1枚目のアルバムタイトルを入れてくるのも涙必至。「君が笑うとき君の胸が痛むことなどないように」って、胸の痛みをこらえながら笑ったことがある人でないと出てこない言葉でしょう。優しすぎ。
そしてアメイジング・グレイスのメロディから続く「後ろから君が見たときに僕の背中だとわかるように」!
逮捕から3枚のアルバムをだして、前に向かって歩き出す強さ。
これで20曲…!ですが選ぶのすごく大変でした。何度も追加したり削ったり。
聴けば聴くほどマッキーの天才ぶりと驕らず作り続ける強さに驚き、尊敬の念が募るばかり。
これから出るニューアルバムも超楽しみです!
いつも好きになるバンドや歌手は解散してるか活動休止してたので、こんなにたくさん活動してる人をリアルタイムで好きになれるのが本当に嬉しい。コンサートも行くぞー!