【漫画】アラサーちゃん無修正7巻
全ての愛は壊れ、女の友情が残った
※ネタバレしています
男女の愛も男同士の友情も全部壊れて、最後に残ったのはアラサーちゃんとゆるふわちゃんの友情。巻末の峰なゆか先生と担当M野さんのシスターフッドがそうさせたのかもしれない、と思うとエモい!8年間お疲れさまでした!
捨てられる男たち、手を取り合う女たち
さんざん粗末な扱いした相手に「自分は愛される」と思える甘さis何
オラオラくんと文系くんが鮮やかに振られる様は爽快!
「女は手綱をギリギリ握れるくらいがいい。お前みたいな女は弱すぎて物足りない!」とゆるふわちゃんに告げたオラオラくん。
ブチギレたゆるふわちゃんに冷静にリベンジされてますけど、さすがに会社潰されるまでは気の毒…なーんて思いませんね!ざまぁ!!
愛を大切にしないからこうなるんだよ!!
せめてフィクションの中では因果応報あって欲しいもんですよ。現実ではバチなんてそうそう当たらないのだから。
でも会社潰されたあとに「あいつ意外と手綱握れないじゃん…」とときめいていたのにはちょっと萌えた。くそっ。
目の前の男性の感情を逆撫でしないように可愛らしく弱々しく振る舞うことで生きてきたゆるふわちゃんの吹っ切れ方、痺れました。
あとアラサーちゃんがオラオラくんに子供欲しいと言われた時の描写が生々しかったです。「この人と子供作る…?嫌だ、無理!」って感じをジワジワ描くのがさすが。私も前夫の時は同じ感じだったので…。
最初は理想として描かれていた文系くんの持ついやらしさの描写が見事
一見優しい文系くんは、目の前の女性に自分の理想を覆いかぶせる・機体が外れたら傷つく悪癖の持ち主。アラサーちゃんが文系くんに冷めるシーンは毎回ものすごいリアリティがあります。文系くん自身は「自分は優しい人間」という認識でいるから、自覚がない分ほんとうにタチが悪い。自分がどう感じているかも無頓着だから、ゆるふわちゃんのことが生理的に無理になっている(胃痛やインポで体には現れている)のに気づかない。無自覚モラハラをやるタイプです。
オラオラくんはホモソーシャルにどっぷり浸かっていてデリカシーもない人ですが、そういう自覚が(文系くんと比べたら)ある。
そういう意味では、オラオラくんの方が目の前の相手を正確に見れている。
彼らの対比もほんとうに鮮やかでした。
フェミニズムは(伝染する土壌があるから)伝染する
ヤリマンちゃんのフェミ化を描いたのも秀逸でした。ホモソ補強のための仕事についてる人の方がフェミ化しやすいのはたしか。
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- 作者: 峰なゆか
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アラサーちゃんと私
私が初めてアラサーちゃんを知ったのは無印の方。当時の友人が貸してくれました。前の結婚時に家出した時の持ち物で、夜ウィークリーマンションで寂しさを紛らわせるために繰り返し読んだので、よく覚えています。
アラサーちゃん無修正の最終話のように、別居を始めてからは、元夫・友人・恋愛全ての人間関係がぶっ壊れていきましたね…あれからもう8年も経つのね…