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【小説】オレたちバブル入行組(半沢直樹シリーズ)

なるほどこれはドラマ映えする。

もう、怒鳴る怒鳴る。論破論破。
決め台詞で怒鳴る演出ばっかりだもんね日本のドラマ。

下町ロケット読んで「特許関係の裁判パートが一番面白いけど、絵的に映えないな…」と思ったところはことごとく省略されてたのでなおさら。

池井戸潤はアラフォー男向けラノベ」と聞いて納得した事案もあったけど、この層向けにありがちな従順で都合のいい可愛こちゃんが全く出てこないのがいい。
半沢直樹の嫁に至っては、疲れて帰ってきた夫に対して「あんた甘いんじゃないの?なんであんたが責任取らなきゃいけないの?私あんたにあわせて転勤してきたし子供も人間関係捨ててきたんだからちゃんとしてよね」と詰める詰める。
ドラマ版では典型的な理想の良妻賢母になってしまったらしいのは残念。

なんだか悪役の支店長が可哀想に感じてしまった。身から出たサビとはいえ、家族や子供たちに影響がある描写が多かったから。

やっぱ人間真っ当に生きるべき。嫌なことから目を背け続けると簡単に詰む。

あとさすがに、半沢直樹のねちっこさに引いた。他の作品に比べて筆圧が高い感じが伝わってくるの、池井戸潤が元銀行員だったことと絶対無関係じゃないよね。

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

しかしなー、タイトルがなんか嫌なんだよな。
「オレたち」「バブル」という食わず嫌いワードが2つも詰まってる。