きた みた よんだ

みたりよんだりしたものを記録するブログ

【映画】グランド・ブタペスト・ホテル

お洒落でお茶目で仲良し!

こういうオシャレなのにボケを30秒から1分の間に笑う挙動を差し込んでくる群像劇大好き!!(スナッチとかコードネームuncleとか)

 でも最後にほろりと泣かされるのがもう、ずるい

 

センスのいい絵本みたいに落ち着いた印象だな」というのが第一印象。

シンメトリーな構図を徹底している上にカメラワークが超シンプルだから。

 

コミカルに、ちょっとお下品に喋るキャラクターをど真ん中で捉えて離さないカメラに軽やかに惹きつけられる快感。

繰り出される部屋の内装や小道具がどれもおしゃれで可愛い!

 

キャスト豪華すぎ!ジュード・ロウウィレム・デフォー(登場シーンのアップで爆笑)、エイドリアン・ブロディという、1人でも出演したら100点をつけてしまう俳優が3人も!

 

色々満点すぎて「大好きだぁ!! 」と聖司くん(@耳をすませば)ばりに叫びたくなるような映画でした。これは何度も観たい。

 

 

 

【エッセイ】叶恭子の知のジュエリー12ヶ月

ファビュラスな姉様による、シンプルで力強い格言集

知ったふり、わかったふりをするのではなく、知らないこと、わからないことがあれば恥ずかしがらずに率直に聞く。それが、エレガントということです。

 

自分が好きなこと、確信が持てることに従って生きる。それは、他人に媚びない生き方です。

世の中のすべてから愛されようといった虫のよいことは考えず、異端を恐れずに進む。

それがわたくしの原点です。

「 トリオリズム」でも力強く綴られた恭子様の哲学を端的に読みやすくまとめた一冊。

これ「よりみちパン!セ」シリーズなのね。ティーンエイジャー向けの本。

 

これは日本の女の子みんなに読んでほしいよ!

合間に12〜16歳の女の子からの質問と、それに対する恭子様の答えがあるんだけど、どれも返答が力強い。「わからないことは素直に質問する。相手への敬意や感謝の気持ちは忘れない。嫌だと思うことに無理に付き合わなくていい。周りにあわせて自分を歪める必要はない」と、はっきり言ってくれる大人ってほとんどいない。

例えば「自分の通う学校の制服が野暮ったくて、登校するのも嫌になってしまう」という子に対するお答えはこちら。

「学校に行く義務がある間は学校に行きましょう。あまりに辛くて体や心に支障が出るとか、制服の規則を変えるよう学校に働きかけたり、私服か校則が自由な学校に入学し直したりといった放送を持たないのであれば、ネガティヴなエネルギーを自分の中に溜め込むのはよしておきましょう。おしゃれへの関心があるなら帰宅後の私服に興味を注ぎ、センスを磨いていきましょう」

もうパーフェクトですよね…

 

これ2011年の本なんですが、「一緒にトイレに行ってくれる子がいない」という子と「日本に帰国して転校したら、友達とトイレに行かなければいけない習慣でつらい」って子がいて。

それに対して恭子様は「日本は女の子にとって生き辛すぎる」と言っていて、本当にその通りだと頷きました。

 

装丁がとても綺麗で豪華なのも恭子様らしくて素敵、と思ったら祖父江慎さんか!

一番衝撃だったのはこのフォントの「ど」f:id:ms_ms_ma:20161229235200j:image

一瞬「ご」と読んでしまう。恭子様フォント?

叶恭子の知のジュエリー12ヵ月 (よりみちパン!セ)

叶恭子の知のジュエリー12ヵ月 (よりみちパン!セ)

 

 

 

【エッセイ】トリオリズム

お姉様、ファビュラスです

あらゆる美とは、本能の持つ生命力が表出した姿だと、わたくしには思えます。

経験によれば、本能が皮膚を突き破ってさらけ出されている人間の姿を見た時、人は「あの人は輝いて生きている」というような気がするのです。

コミケに参戦するために人のアドバイスを聞いてきちんと実践したり、ジョジョの萌え語りをしてる叶姉妹ブログが可愛らしくて読んでみたら、いろいろぶっ飛びすぎな金持ち描写と

媚びず、驕らず、相手の喜ぶポイントを突き、自らに素直に快適に生きる真っ当な精神論とエロスが交差してて超面白かった。

恭子様はがっちりポリアモリーなのね。

 

恭子さんがお金持ちに自家用ジェットで島に招待された時、滑走路をピンクのバラで埋め尽くして待ってたとか、クリスマスツリーいっぱいに現金くくりつけてたとか、ぶっとびすぎてて読み進めるうちに

(^ω^)<あ、はい

と言ってしまうスケール感。ハーレクインも裸足で逃げ出す。

 

そんなド派手な金持ち描写に驚くけど、恭子様がやってることは「目の前の人を喜ばせることで自分も喜ぶ」という基本的なこと。

 

そのためには努力は惜しまないし、目の前の人が何を求め好むのかを瞬時に判断し答えを出す。そのコミュニケーション能力の高さ!

そして無邪気に喜ぶ様。

チャーミングすぎて、絶対会ったら好きになってしまうわこれ。

 

誰かより秀でた“異端“でありたいのであれば、孤独でいる覚悟が必要なのです。

孤独は悪いことじゃない。わたくしの知る限り、成功者はみんな孤独です。いまから孤独に耐えられないようでは、あなたはまったく成功できないでしょう、と、わたくしは彼のために言ってあげるのです。

孤独を見つめなければ成長はありませんよ、と。

(中略)

美香さんは「お姉様は異端なんです」と言います。美香さんのように、ウソも浮気もなく、ひとりのお相手との誠実なLOVEに生きたいという考えも、イノセントで素晴らしいものだと思います。ただ、わたくしにはできないだけなのです。

何より響いたのが、恭子様は自分が異端であることをきちんと承知しているということ。

相手に対して自分のスタンスをきちんと説明し(恋人といった関係性のラベリングはしない、複数愛する人を持つ、自分を楽しませるもてなしができないなら関係を切る、等)、自分の意思にそぐわなくなったら潔く切り捨てる。

 

日本では恭子様は「化物」「あんなの女じゃない」と後ろ指刺されまくってきたと思うんですよ。でも、恭子様はまったく気にしていない。己の信じる美しさを放ち、楽しんでいる。

 

そこに至るまでのバックボーンをものすごく知りたくなる一冊でした。

あっけらかんとしすぎてて、読んだら妙に元気になれるよ!

 

 

トリオリズム (小学館文庫)

トリオリズム (小学館文庫)

 

 

 

【追悼】雨宮まみさんについて(私を救ってくれた人)

雨宮まみさんを初めて知ったのはウェブ連載の「セックスをこじらせて」

私が抱えていた言葉にできない女としてのコンプレックスや仕事に対してのコンプレックスを言葉にしてくれていて、衝撃を受けた。

何度も読み返し、友人にも勧めまくった。

 

ブログ「弟よ!」も大好きで、更新のたびに読んで、記事によっては泣いていた。

NANA」に関する書評は本当に大好きで、今でもたまに検索して読む。

http://d.hatena.ne.jp/mamiamamiya/touch/20061221

引用:私はこの物語は「奈々」が、自分の中の「ナナ」を諦めて殺していく物語のように読める。一人の女である「奈々」が、自分の中のフレッシュな感情や希望(夢を実現させたい。男と純愛を貫きたい、真剣で誠実な、かけがえのない関係を築きたい、汚れずに生きていきたい)を、あきらめて殺していく物語に読める。そして代わりに奈々は子供を産むわけだ。

この鋭くも優しい視点。脳天に雷と優しい抱擁を一気に食らった気分になった。

当時は(今もかもしれないが)奈々とNANAのことを「バカ女とバカの集団が自業自得でダメになっていく漫画」みたいな批評ばかりで、特に「女が不幸になるのは自業自得だから」という言葉に対するカウンターは皆無だった。

「女であることを武器にして、ゆるふわにモテてキラキラ楽しく生きてる女以外は女じゃない」そんな風潮が強かった。

 

そこで「女であることのコンプレックス」をきちんと言葉にして体を与えてくれたのが、雨宮まみさんだった。

 

私も雨宮まみさんと同じで、大学から東京に来た地方出身者だ。

しかも中高女子校出身なため、容姿や女性性に関するコンプレックスを刺激されることに慣れておらず、東京で暮らし始めた最初の数年は自尊心を傷つけられてばかり。「NO」を言えずビクビクオドオドしている卑屈な人間だった。

 

大学卒業と同時に結婚すると告げた内定先にパワハラを受けて内定辞退させられ鬱になり、モラハラ夫に抑圧されて生活していた私は、雨宮まみさんのブログやナツさんのブログでフェミニズムを知り、Twitterで深堀し、東京で初めて自分の足で立つことができた。

フェミニズムを知らなかったらと思うとゾッとする。モラハラ夫の子供を産み「強くてニューゲーム」をする母になっていたかもしれない。

プレイヤーは私、使用キャラは子供。

 

今の私は東京で生きると決めている。好きなものを買い、好きに装い、好きに発言する楽しさを最近やっと知った。雨宮まみさんの助けがなかったら、そこにたどり着けなかったかもしれない。

 

雨宮まみさんはあれよあれよという間に「女子をこじらせて」を出版し、「こじらせ女子」という言葉が一般化した。

雨宮まみさんも顔出しで仕事をされるようになり、どんどん美しくなって、写真を見るたびに素敵になっていた。

 

連載が更新されるたびに喜んで読んでいた。特に愚痴を聞く連載が大好きで、雨宮まみさんに対して失礼な言葉が入っている愚痴にも寄り添い、暖かく包み込み、優しく背中を押す回答を毎回読んではじんわりと泣いていた。

 

まじめに生きるって損ですか?

まじめに生きるって損ですか?

 

 

 

なのに今、雨宮まみさんが亡くなったことを受け入れられず、涙が出ない。

 

雨宮まみさんの訃報によって、書籍がまた売れているという。その売り上げでまみさんはどんな買い物をするのか、知りたかった。

 

ヒラリーが大統領選に負けて「ガラスの天井は破れなかったが、後の誰かが破ってくれるだろう」と言い、脅さず優しく背中を押してくれる文章をいつも書いてくれていた雨宮まみさんが亡くなり、女性を脅して説教するCMやキャンペーンや政策は溢れてる。

 

女子に対して脅さず説教せず寄り添って、楽しく自由で好きな方向へ進めるように優しく後押ししてくれる文章を書き続ける人だったから、雨宮まみさんがいなくなって日本の女子はまた厳しくなってしまった。


呆然としている。

 

ご冥福をお祈りいたします。

 



【インド映画】pk

コメディだと思って笑っていたら、いつの間にか感動して泣いていたんだ…

 

徳が高いーーーー!!!

間違いなく2016年ベスト映画!観てない人はできる限り観に行ってーー!!

(公開2014年かよ、2年も間あかなきゃみれないなんて知ってたら地獄だった)

 

「きっと、うまくいく」の監督と主演男優ですもの、期待はすごくしていました。しかし、その期待をさらに上回るほどの感動。

「ポリコレなんて気にしてたら面白い作品なんて作れない」と言う人はこれ観て「ズートピア」観れば改心するんじゃないでしょうか。

時代は変わるんだよ。

 

アーミルカーンの演技は本当に毎回素晴らしくて「役そのもの」にしか見えない。あと身体が美しい。

 

演出も完璧で、すべてに意味があり伏線はすべて回収される。それも、意味を知れば声を上げずにいられないほどの鮮やかな回収!映画は作られた世界なので、個人的には伏線はすべて回収してほしいし、疑問点なんて残さないでほしいんですよ。(残すならどうでもいいって思えるほど押し切ってほしい)

ここまで完璧な形で回収されたらぐぅの音も出ません。

 

※ここから内容に触れます

pkが様々な神に頼み事をするため、様々な宗教の慣習を行うシーンはすごく笑える。けど、彼は何から何まで大真面目で、ジョークを言うことは一つもない。彼自身は神に縋るしかない辛い状況を笑ってしまうというのに罪悪感を覚えてしまう。それほど彼はけなげ。

人は弱っている時、打ちのめされた時、神に縋り一発逆転を願います。そこにつけ込む脅迫商法。それらを描きつつも「信仰」を否定しないというのがすごい!

 

今ラジオ体操をしながら「まだpkときっとうまくいくを観ていない人は幸せだ…あの二作をこれから楽しむことができるのだから」と心の底から思いました。

 

きっと、うまくいく感想はこちら

良い映画すぎて語彙が更に貧困になる

 

 

【格安SIM】LINEモバイルに切り替えた【docomoから】

今まで

iphonedocomoで通信料月7000円。高い。
違約金が10000円ほど出たが、後述の料金になると知り即乗り換えを決意。
 

これから

LINEモバイル「コミュニケーションフリー」コース、通信容量は3G。
SMSや音声通話もついて月々2000円ほど。(初期費用3000円)
twitterfacebookとLINEは通信料にカウントされない!
 

使用状況

アンテナ状況はdocomoと大して変わらず。
なぜならLINEモバイルはdocomoのアンテナを使用しているから。
 

容量について

3Gにしたら使用20日で上限達成。締め日まであと10日!
しかし不便さはほとんど感じない。
なぜならLINEとTwitterFacebookはサクサク動くから。
とはいえ早々に根をあげて追加で容量買うかもしれません。
 

LINEモバイルへの切り替え手順

このサイトから必要事項を入力して送信するだけ。
クレジットカードのほか、現住所と申し込み住所が一致した証明書が必要だけど、写真に撮って送ればいいだけだからすごく楽。(書類の郵送が死ぬほど嫌い)
印鑑が必要ないのがうれしい。(印鑑も大嫌い)
 
LINEモバイルは申し込みページのデザインやレスポンスが軽快で美しくて感動した。
これだけで乗り換えたいと思ったレベル。
 
電話番号は今までのものを継続して使用したかったためMNP番号もdocomoから取得して入力。
これが一番面倒で大変だった!
 

MNP番号の申請方法

docomoの場合、電話やショップで申請するのはやたら混雑して面倒なため、圧倒的にWebからの申し込みがおすすめ。
申請方法はこのサイトが非常にわかりやすかったです。圧倒的感謝。
 
以下、愚痴
このサイトを見る前に自力で申請しようとしたら「料金が高いならここを見直せ」という案内を死ぬほど回遊させられる&目的の申請フォームまでたどり着けない攻撃を食らい、断念。
店で棚を探す手間と時間をケチり、買い物から呪いのHow toまで生活のほぼすべてをインターネットで済ませる上級者な私ですら面倒すぎて挫折したのだから、不慣れな人は絶対あきらめて2・3か月放置するレベル。
元夫に情報調べられた疑惑もあるし、二度とdocomoと契約しない。
 

申請後の対応(超はやくて感動)

必要な項目を入力して送信後、審査開始。
審査が下りたらメールで連絡が入るので、そこに書いてある番号に「今からおたくの回線に切り替えてちょ」と電話。(1時間後から2時間後に使えるようになると案内されたけど、実際はもっと早くに使えるようになった)
待ち時間の間に郵送で送られてきたSIMを、手持ちのiPhoneのSIMと差し替え。
(この作業は端末ごと買ったら必要なさそう)
 
差し替えの手順や差し替え後に必要なインストールなどの案内はこちら参照。
LINEモバイルは説明文や申し込みフォームの作りが本当にわかりやすくて惚れ惚れしちゃう。
 

追記(2016/11/3)

請求費用確定しました

初月は基本使用量無料で登録事務手続き費用のみで3000円だし、今月からは1650円
最の高かよ…

3Gだと流石に容量が厳しいけど、追加で買ってもプラス1000円、docomoの半額!

浮いたお金で服買うぞー

【漫画】SF・異色短編 2・3

高度経済成長期の作品だなぁと思う描写が多数。室内喫煙が当たり前だとか、旅行に行く話とか、家を買う話とか。
今だと非モテと言われる層の男が主人公で、時にはいい目を、時には悪い目をみる。

女は全部男のための装置

時代柄だとはわかっていても、女性は「妻」「娘」「愛人」しかなくて、全部男のための装置でしかないのが読んでて結構つらい。
この時代に産まれなくてよかったのと、ウーマンリブの皆様に心から感謝の気持ちでいっぱい。
「女には売るものがある」でその思いが爆発。
のび太の女の子に対する意識やしずかちゃんの描写も今振り返るとほんとにひどいもんな。 

SF・移植短編集1があまりに鮮やかすぎて、深読みしすぎて純粋に楽しめなかったのが残念

SF・異色短編 2 (藤子・F・不二雄大全集)

SF・異色短編 2 (藤子・F・不二雄大全集)

SF・異色短編 3 (藤子・F・不二雄大全集)

SF・異色短編 3 (藤子・F・不二雄大全集)