きた みた よんだ

みたりよんだりしたものを記録するブログ

【アニメ】プリティーリズム レインボーライブ

キンプリ好きな人は必見!

オバレのみんな、ストーリーにがっちり入ってるよ!あのスピンオフはなるべくしてなったのだとすごくよくわかる。
プリズムショーがぶっとんでてどれも笑える。ヒロさんは出てきただけで笑える。

女の子の欲望、全部大肯定!!!観ればあなたもはっぴーなーる

親や友達など、自分の大切な人のために自分を犠牲にしなくていい。勝ちたい気持ち、強くなりたい気持ち、仕事をしたい気持ち、全部まるごと大肯定!好きなことを好きなだけやれ!!というスタンスが本気でぶれないから観てて本当に気持ちがいい!!

例えば、才能もあり実力実績も出してる競技を、親の転勤に着いて行くためにやめなきゃいけない子供がいるんだけど(いつも父親のために我慢していた)

ブチ切れた母親が「子の未来を潰すな!家事ができないお前なんか一人で海外行け。稼ぎなんてアテにしない!」って追い出したりする。

キャリアウーマンの母親は、夫の由緒正しい実家から結婚を拒まれるが、粘って結婚し主夫の夫に支えられ仕事をばりばりこなす。
それを誇りに思うという娘。

あといい男キャラは基本的に家事ができて、仕事帰りのお母さんに料理を出す描写が多い。

逆に、女の子が男のために何かを我慢したり、我慢したことを褒められて肯定する描写は皆無。
これをリアルタイムで観られる最近の子供が本気で羨ましいよ!!

人間ドラマとしても本当によくできてる。
今の多様な家族像を反映してて、父子家庭・母子家庭・共働き・主夫・主婦とバリエーション豊か。

不仲な家庭も、子供が我慢して親の機嫌とってる家庭も、幸せ家族も出てくる。

親の機嫌とってる子達はすごく余裕なくて、ぶりっ子したり、ギリギリまで助けを求められず大失態を犯す。
期待をかけている子供に背を向けられ「あなたのためを思って言ってるのよ…あなたがいないと私は何もないのよ…」と泣く母親。
つらくて見ていられなかったけど、よくある話。この厳しさを女児向けアニメできちんと描写するとは。

でも自分で自分のやりたいことをやってる大人が幸せであるという描写はぶれない。それは子供も同じ。
「可愛らしく優しくおとなしくして、気に入って貰えば結婚して幸せになる女児向けアニメ」しかなかった私は、こんなアニメが出ている現在が本気で嬉しい。
子供の頃の自分にみせてあげたい。

これ観てクソな現実ぶっ潰していこう。

思わず仕事中に「なるほど、それははぴなるですね」って言いそうになった。

個人的にすごく好きなのが、なるが振られるところ。あんな天使みたいな可愛い子が振られて「え、この子!?」って思ってしまう子の恋が成就するあたり、神の采配だと思う。
けどあの男は人を見る目がない。

好きなキャラはなる、おとは、クーさん。でもみんな好感もてる。ヒロさんはギャグキャラ。法月仁もギャグキャラ。

とりあえず、Over the Rainbowが結成するところまでみてください。最終話ですけど。

【漫画】藤子・F・不二雄大全集SF・異色短編集1

遅効性の猛毒群

ミノタウロスの皿」「気楽に殺ろうよ」など、今でも話題になる異色の短編を多数収録。
これが40年前に描かれたなんてめまいがするな!今読んでも全く古びてない。というか、普遍的。

常識、あたりまえ、普通から逸脱したところに「不思議」が産まれる。
「SF」が「すこし不思議」の略であるということは、藤子・F・不二雄先生は常に「不思議でない=常識、あたりまえ、普通」という軸を意識していたはず。
倫理や人をずっと見つめ続けてきた人が描く闇は、真っ黒すぎて恐ろしいほど。

読んで1日経っても、美しい描線で描かれた可愛らしいキャラクターから溢れる狂気(と私は判断する)が恐ろしくてゾッとする。
ロッカー管理人のおじさんにおにぎりを差し入れに行った奥さんの顔とか、「食料は保存パックに入れてくれ」というおじいさんとか。
「イヤな イヤな イヤな奴」の集団心理描写の巧みさとか、一体どうしてこの人は、こんな作品が描けるんだ…

有名なミノタウルスの皿は、アニメより漫画の方がよかった。
コマ割りが素晴らしい!
扉絵も構図が洗練されすぎ。そしてラスト1ページ1コマでひっくり返すから心臓に悪い。

人口爆発で食料がなくなり老人が捨てられるという話が多いのは、先生自身も、漫画家として若い人に追いやられてしまうプレッシャーが強かったのも大きな要因ではないかと。
あと、基本的に男の子がおじさんかおじいさんの主観で進む話で、女性は全て舞台装置。
妾描写も多いのは時代のせいか。
今だったらどんな作品を作ってくれたのかな…

藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 1

藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 1


【情報】キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)

マスメディアというメインストリームは、ソーシャルメディアの拡大により収縮していく

 

現在、あらゆる情報量は、需要に対して供給がはるかに上回っている。

youtubeSNSなどによって情報の発信者と受信者の境も非常に曖昧になり、情報を共有する障壁が非常に低くなった。

受け手は「情報を求める」のではなく「増えすぎた情報の中からいかに自分の欲しい情報のみをピックアップするか」という行動をするようになっている。

 

情報を求める人が存在している場所「ビオトープ(生息空間)」に、的確に情報を提供できるかが鍵

以前は新聞・テレビ・雑誌・ラジオの4大メディアと、折り込みチラシやチラシ投函、店舗などの現地にしか情報がなかったが、インターネットにより、情報が共有される圏域が細分化され、俯瞰して観測することが非常に困難になった。

 

情報共有スポットであるビオトープが、どんなユーザーの元で発生し、望まれ、共有されるのか(ソーシャルメディアでは特に、ビオトープの発生から消滅までの動きが恐ろしく早い)を的確に把握することができたら、プロモーションはうまくいく。(至難の技)

 

「大きなビジネス」はもう存在しない

情報の細分化が進む以上、ターゲットの絞り込みが必然的に行われるため、大きなビジネスはもう発生しない。

大きなビジネスを目指すのであれば、アップルのiTunesやグーグルの検索エンジンSNSfacebookのように、「情報流通のプラットフォーム」を目指すしかない。

 

新しいメディアツールが誕生した時にバブルは起こる

映画バブルが起こったのはVHSが登場した時。「家庭でも映画が観れる」というインパクトは凄まじく、レンタルビデオ店が軒並み高価格の映画を揃えた。

PS2によりDVDが安価で家庭鑑賞できるようになってもバブルが起きなかったのは、「すでに家庭で映画を観れる状態だったため、インパクトが薄かったから」

 

90年代に音楽バブルが発生したのは「CDラジカセの普及」が原因。

CDラジカセが安価になりテレビと同じように個室化が進み、結果として音楽CDの購入意欲を促進。

2000年代にはCDは日用品化し、インターネットの出現により音楽文化が細分化していった。

ミリオンセラーを多発する売り上げが高いアーティストの収益で新人を育成するシステムが崩壊した。

優れた楽曲を産み出すアーティストも、音楽を聴く人は減っていないが、ミリオンセラーを産み出すようなマス消費回路が衰退し、楽曲とリスナーを接続する回路が決定的に組み変わった。

 

「物」を買うのではなく、「事」を買う

商品を手に入れるのが目的ではなく「このブランドが存続して欲しいから」「好きな映画だから、再生機を持っていないけどブルーレイを買う」といった応援消費を行う人が増えてきた。

「これが欲しい」という欲求だけではなく、作り手が持っているポリシーや、購入する事で作り手の側に「良いこと」として伝わるというようなことが加味されて、お金を払うという行動につながっている。

逆に、「動物実験に反対しているから」「人種差別的な広告を出しているから」「非常に悪い雇用環境だから」という理由で不買運動をする消費者も存在する。

 

消費行動は「必要だから買う、シンプルな機能消費」と「応援消費などのつながり」の二極化が進む。モノは買われるのではなく、シェアされていく

「機能が欲しいなら貸したり借りたりすればいい」→例:カーシェア

「つながりが欲しいなら、つながれる場所があればいい」→例:イベント

 

ネットは人の過去の言動を透明化する。信頼度が何よりも重要視される時代になってきた

過去のブログやSNSの書き込みをチェックすれば、その人の主張の流れが確認できるようになったため、言っていることとやっていることが違う・意見が簡単に変わるなどが可視化しやすくなってきている。

 

「コンテンツが王の時代は終わった。これからはキュレーションが王だ」

自分が好きで信頼できる情報を流す「キュレーター」をフォローし、大量に流れてくる情報を効率的に情報を選別する時代になりつつある。

また、既存のコンテンツに新しい「視点」を持ち込み、再編集して展開させ、新しい発見を提供するのもキュレーションである。

どんな視点でどんな情報を提供し続けるかが、これから重要になる。(重要になっている)

 

 

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)

 

 

【ジャーナリズム】男性漂流 男たちは何におびえているか

何に怯えているかというと「変化を強いられること」におびえている


婚活、育児、介護、老い、仕事…
変化に適応できず、追い詰められていく人たちと、克服した人たち。

一人一人の男性について数年から十年の長期間にわたって取材を続けてきた、定点観測ルポ。

「優秀な子供を育てた自分は立派な親だ」と思いたいがために、子供を抑圧するのに性別は関係無い。育児しか専念するものがなかったらそうなる。

というか、多様性とか変化する必要性がすごく強くなってて、適応できないと生きていけない世の中になってきてるんだな、と。

今まで男性が変化を強いられることがほとんどなかったから、変化に適応しているロールモデルが少ないし、結婚とか育児とか介護など、親世代は免除されてたことがふりかかってきて「こんなはずじゃなかった」「つらい」ってなってるんじゃないの?

孤独は人を殺す

人に自分の苦悩を打ち明けるだけで人は救われる。また、人に助けを求めるだけで生存率は上がる。
だから共感なんて何の意味もないとか言ってる自称理論派はさっさと滅ぼそう。

長時間労働or死」が最大の癌。

「会社で長時間、惜しみなく働き出世することが圧倒的正義である」という価値観が幅を利かせているせいで、そこから外れたらアイデンティティが一気に崩壊する人が減らない。
親の介護が必要な時、子は40〜50代になっているので、仕事をやめると再就職も難しい。
介護と仕事の板挟みになり、疲弊して追い詰められる。
これだけテクノロジーが栄えてるんだから、人の労力を減らす方向にもっていくのは容易なはず。
まずは日本の「時間をかけてる人ほど努力していてえらい」というしばき上げ根性から叩きなおすべき。
もう仕事だけしてれば人生オールOKな時代なんて、とっくに終わってるんだよ。

「自分は持ってるから、変わらなくてよい」と思ってるんじゃないの

私は不安や不満を好き勝手に言っているし、自分が抱えている問題が見えたらすぐに解決するために動こうと思うから、迷ったり悩んだりすることはほぼ無い。それは、持たざる者でい続けたから持ち得たものなのかもしれない。
介護に関しての不安は真に迫るものがあったし、共感もできる。しかし、「今まで目をそらしていたツケの取り立てが一気に来たんでしょ?」という冷たい視線を送ってしまう。

「不安に早く対処できた人は上向きの人生になっている」という言葉の通り、目の前のことをコツコツと積み上げていくしかないんだよな。

あと身体が資本。健康はだいじ。


【コミュニケーション】大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル

他者に対する憎しみのゴールは「相手は自分と関係ないから、何をされても気にならない。いつも自分を大事にする」こと。

自分への信頼を持つ際、「他人からの承認」をソースにすると高確率で詰む。

なにより「酷い仕打ちを受けたら憎しみを抱くのは当然のこと。自分の気持ちに蓋をしたり、憎しみを抱く自分に嫌悪感を抱かなくていい」と言ってくれたのが嬉しい。(いつも同じことを思っている)
この本、高校生か大学生の頃に読みたかったな。優しく寄り添ってくれました。

【映画】ゾンビランド

ゾンビはきちんと二度撃ち!

もしくは二度轢き。

「おや、どこかで見たナードボーイじゃないか(好物)」と思ったら、ソーシャルネットワークでタチの悪いギークボーイを演じたジェシー・アイゼンバーグさんじゃないですか!(好き)

臆病な彼のルールがかっこいいタイポグラフィで説明される演出がすごく好き。
斜に構えてるくせに「将来の夢は両親に恋人を紹介すること」ってかわいい。
臆病は強さでもある。彼は生き残っているから。

だからゴーストバスターズの人、あなたはアカン。

でもあっさり済まされちゃったところも割と好き。こういうカラッとした描写はゾンビ映画に必須でしょう!

ゾンビランド [Blu-ray]

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【自己啓発】恋愛障害

媚びなくても、自分が思っていることを言っても、大丈夫だよ

「恋愛障害」というタイトルだけど、すべてのコミュニケーションの基本となる「自己受容」のhow-to本!
「あなたはなぜ愛してくれない人を好きになるのか」とセットで読めば大体解決しちゃうんじゃないかしら。

咄嗟に謝ってやり過ごすのが癖になっていたり、付き合う相手がどんどん横柄になっていったり。
でもそれは、自分がそうさせてる面もあるかもしれない。まずは自分を大切にして、自分を好きになるためのことからやっていこう!
そうしたらあなたも周りも楽になるかもよ?
という優しい呼びかけをしてくれる本。

まず自分を大事にできる人でないと、相手を大事にすることはできないものだし。

「男女は平等」は未だ建前。
男女雇用均等法が施行されて30年経っていても、日本はまだまだ男の方が発言力が強いから、男性(特におっさんとジジイ)に有利な主張が通りがち。
自分の意見を主張する女性は冷遇されやすい。
さらに性別関係なく「周りと違うことはやるな!黙って従え!」という抑圧が続く続く。

そんな中で「自分さえ我慢すれば、今だけやり過ごせば」が習慣になってしまうのは無理のない話。

そんな抑圧の殻を破る具体的な方法が多数載っています。必要なのは紙とペン、もしくは何かしらのメモ機能のみ。
ここまでわかりやすく、詳しく具体的な手段をレクチャーしてくれる本はそうそう無いです。

ぱぷりこさんや鶉まどかさんといった超人気ブロガーさんが出てきたのも嬉しいポイント。

恋愛障害 どうして「普通」に愛されないのか? (光文社新書)

恋愛障害 どうして「普通」に愛されないのか? (光文社新書)